マサッチョ
Masaccio
1401-1428頃
イタリアのフィレンツェ派の画家。本名トンマゾ・ディ・セル・ジョバンニ・ディ・モーネTommaso di ser Giovanni di Mone。フィレンツェの近郊に生まれる。早死したが,ジョットの遺産を継承しつつ,ブルネレスキの透視図法とドナテロの彫塑性を学んで初期ルネサンス絵画の基礎を確立し,盛期ルネサンス絵画への道を開いた。伝記的資料はきわめて乏しく,フィレンツェのカルミネ聖堂のブランカッチ礼拝堂壁画は師とされるマソリーノ・ダ・パニカーレとの共同制作であるが,《貢の銭》などのペテロ伝や《楽園追放》はマサッチョに帰せられている。他に《三位一体》(1427年―1428年,フィレンツェ,サンタ・マリア・ノベラ大聖堂壁画)など,またピサのカルミネ聖堂に描いた多翼祭壇画がヨーロッパ,アメリカ各地に分散して所蔵されている。